中島みゆき「夜曲」を聴いて
中学一年生の誕生日に、翌年亡くなる祖母にドロップハンドルのロードバイクをプレゼントしてもらった。細いタイヤのとてもスピードが出る自転車で、ギアをファーストにして思いっきりペダルこぐと時速40キロくらいのスピードを軽く出すことができた。
この自転車は私の行動範囲を飛躍的に広くし、10キロメートルくらい離れた友達の家まで、思い立ったら夜中にでも出かけて行けるようになった。
夜10時すぎまで友達の家で遊び、夜の国道をしばしばロードバイクでぶっ飛ばして帰った。私の実家は工場街にあるため、夜中はまったく人気がない。冬の夜、街灯の青く冷たい光がポツポツと灯る工場街を走りながら、よく口ずさんでいた曲を急に思い出した。
月の光が 肩に冷たい夜には
祈りながら歌うのよ
深夜ラジオのかすかな歌が
あなたの肩を包みこんでくれるように
中島みゆきの「夜曲」。1981年のアルバム『臨月』、“B面”の最終曲。
一般的にはあまり知られていないけど、みゆきファンの中では人気の高い曲らしい。素敵なノクターン、ノヴェレッテン。松任谷正隆氏のアレンジも素晴らしい。
かれこれ何年、まともに自転車に乗っていないだろう。久しぶりに自転車にまたがり、冬の街に出かけたくなったよ。
ディスカッション
コメント一覧
こんばんは。
実はみゆきさんの隠れファンです。
取り上げてくださってありがとうございます♪
それにしてもユーミンの旦那様のアレンジとは知りませんでした(笑)
そうそう、正隆氏のアレンジって意外ですよね。私は母親が中島みゆきのファンで、いつも家の中に流れていたんです。