鍵盤うさぎ、白寿ホールにデビュー!(前編)

2016年12月25日


白寿ホールといえば、PTNAコンペティションのグランミューズ部門の入賞者演奏会が行われる、アマチュアピアニスト憧れのホール。私も、今年2月に行われた入賞者演奏会に出かけ、いつかはとびきりモダンなデザインのこのホールで、ピアノを弾いてみたいと思っていました。

ところが、夢が実現する機会が、意外に早くやってきたのです。

7月初め、白寿ホールの広報ご担当から、突然ご連絡をいただきました。

鍵盤うさぎ様のブログを大変楽しく拝見いたしまして、ぜひ弊ホールについても取り上げていただければと思い、ご連絡さしあげました。
直近の主催公演ではピアノの公演がないのですが、ご都合のよろしいときに一度ホールを見学にいらっしゃいませんか?

にゃんと! スタインウェイジャパン社のご招待に続いて、憧れの白寿ホールからお声がけいただけるとは! ブログをやっていて本当によかった!

というわけで、7月いっぱい仕事が忙しいので8月3日(水)、会社を半休取って白寿ホールに行ってまいりました。
白寿ホールは、「白寿生科学研究所」という会社の本社ビルの7階にあります。夜の公演に三度ほど出かけたことがあるのですが、エレベーターでは、いつもスーツ姿の社員と一緒になります。社員さんは残業しているのに、自分はエンタメモード。同じサラリーマンとして、ちょっと恐縮してしまいます。

メールをいただいた広報担当の遠山さんをオフィスに訪ねると、「まずは30分ほど、ピアノお弾きになります? お話はその後にしましょう」と。

「え、30分も弾いていいのですか?」
「どうぞ、どうぞ。私は舞台袖にいますので」

あろうことか、白寿ホールを貸切状態で、30分間も闇練させていただきました。何たるぜいたく! あぁ、こんなことなら、楽譜持ってくればよかった‥‥。

何を演奏するか? そりゃ、もう、モーツァルトのピアノソナタ ト長調 K.V.283に決まっております。国際アマコンも、PTNAグランミューズも、予選落ちしちゃったけど、この曲を紀尾井ホール、王子ホールに連れていったやりたかったのです。中学生の頃、初めて弾いて、30年ぶりに長い眠りから起こしてやったレパートリーだから。

紀尾井ホール、王子ホールには連れて行ってあげられなかったけど、白寿ホールで存分に弾く機会をいただけるとは。調子に乗って、全楽章通して二度も弾いちゃったよ。


ところで、このホールは、アルベール・アビュトというフランス人建築家の設計で、独特のカーブを持つデザインが特徴。カーブは五線をイメージして、音の波の浮遊感を表現しているそうです。客席からだと長いシューボックス型に見えるのですが、ステージからだと意外に小さく見えるのが不思議。

スタインウェイのフルコンサートピアノの音が、トーンと気持ちよく響き渡り、至福のひと時を過ごしました。


30分間の闇練の後は、ホールの公演や、運営母体の「白寿生科学研究所」について、いろいろお伺いしました。

実は、ホール以上に「白寿生科学研究所」の製品がユニークなのですが、こちらは後編でレポートさせてください。明日、引っ越しゆえ、今夜はこのあたりで。

ちなみに、下は今年2月、白寿ホールでのPTNAコンペティション入賞者演奏会より、グランミューズA2部門の第一位に輝いた同門のエース、井上好美さんの演奏です。

後編に続く


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