音大生をめぐる誤解を解く

2016年12月23日

PTNAコンペティションのグランミューズ「A1」「A2」部門は、誰でも参加できるコンクールです。一方「B1」「B2」部門は、音楽大学、専門学校等のピアノ専攻で学習していないこと、ピアノを職業(指導・演奏により報酬を得る)としていないことが条件となっています。

ですので、「A1」「A2」部門は音楽大学のピアノ科を卒業した人たちも参加します。

で、とあるブログや掲示板上で、「A1」「A2」の参加者の演奏が音大卒とは思えないという文章を目にしました。

一般大学(という表現もどうかと思いますが)の学生数に比較して、音大生の数は圧倒的に少ないです。ですので、身近に音大生がいないと、卒業生全員が一流ピアニストのような演奏をするように考えてしまいがち。

そもそも、クラシック音楽に興味のない人は、演奏水準の違いはあまり気にしないので、極論いうと、ショパンやラフマニノフの練習曲を弾きさえすれば、「さすがは音大生!」というのが、一般的な評価ではないでしょうか。

しかし、ちょっと音楽を聴き込むと、アマチュアピアニストの演奏でも惹き込まれるものもあれば、音大出身者でも「?」の演奏があることがわかります。

ここで、「音大出身なのに!」と考えるのは、ちょっと待ってください。冷静に考えれば理解できます。

経営学を専攻した学生が、卒業後、バリバリと会社経営ができるわけではありませんし、情報学部を卒業した学生が即戦力あるシステムエンジニアであるわけがありません。

私なんて、文学部で日本史専攻ですが、IT部門の管理職を務めていますから。

演奏の質、仕事の質共に、必ずしも卒業証書の学校名と相関関係があるとはいえないものですね。


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