2011年初の「アマコン朝練」に参加
今日は昨年6月以来の「アマコン朝練」。国際アマチュアピアノコンクールの予選会場・杉並公会堂小ホールを、6人で借りて約30分ずつ練習し合うイベントだった。私は10時20分スタートだったので、10時過ぎに会場に入った。
朝から結構寒く、指先が冷たかったので、両手をお尻の下に敷いてアイドリング状態に持っていく。出かけに手袋を用意したのに、家の玄関に忘れてしまったのだ。
そうこうする間に10分ほどで私の順番。今日、弾いた曲は下のラインナップ。
モーツァルト/ピアノソナタ ト長調 K.V.283 全楽章(使用楽譜
クープラン/クラヴサン曲集 第13組曲より「葦」(使用楽譜)
クープラン/クラヴサン曲集 第13組曲より「ゆりの花ひらく」(使用楽譜)
私は、今年もアマコンのB部門に参加しようと思っている。一次予選は自由曲3~5分。二次予選は自由曲6~8分。本選は自由曲8~12分。モーツァルトとクープランを組み合わせようと思っているのだけど、最長5分だと組み合わせが難しい。
一次予選=モーツァルト/ソナタ ト長調 第1・2楽章
二次予選=クープラン/「ゆり」か「葦」どちらか、モーツァルト/ソナタ ト長調 第1・2楽章
本選=モーツァルト/ソナタ ト長調 全楽章
という組み合わせで行こうかな。クープランは「葦」を弾きたいところだが、昨年末の発表会でも弾いて安定感があるのは「ゆりの花ひらく」の方。迷うところだ。
さて、久しぶりの杉並公会堂のベーゼンドルファー・インペリアル。昨年、この黒光りするベーゼン・インペリアルを前にしたときは、サラブレットの競走馬を前にしたような怖さがあった。やはり三度目ともなるとずいぶん慣れたように思える。
30分弱、弾いての感想。
その一。モーツァルトの第1・2楽章、クープラン「ゆり」は結構弾き込んでいるはずなのに、いざホールで弾くと、ところどころミスタッチをやらかしてしまう。本番でないんだから、もっとリラックスすればいいのに何か慎重に弾いてしまうんだな。ここを意識しないようにできると、もっと伸び伸びした響きを出せると思うのだが。
その二。これは他の方の演奏の感想にも書かせてもらったのだけど、このホールは奥行きがないので、ステージで想像するより弱音が響く。逆にフォルテがラウドに響くことはない。なので、ピアニシモは指腹で鍵盤をそっと触れるように弾かないと、響きのメリハリが出なくなってしまう。
アマチュアがステージで弾くと、無意識のうちに力んでしまうので、テンポが速くなったり、力が入った硬い音になりがちだ。肩の力を抜いて弱音の行方をしっかり耳で聴くようにできれば、フォルテとピアノのバランスがよくなるんだろうな、と思った。
写真は昨年B部門で三位受賞されたかずおさんと。10度が届くすばらしい手をお持ちで、脱力落下特有の重力感ある和音の響きがうらやましかった。ベーゼンのインペリアルが十分に鳴っていた。
正午前に終了の後、男三人で近くのビストロへ。ピアノの話、仕事の話、震災の話、ウィーンの話、私はアマチュアの人々とのこういう交歓タイムが大好きだ。食事の後、以前から噂に聞いていた、この店の円錐型のデザートをオーダー。いい大人の男性三人で食べる光景は、傍から見ていておかしかったんじゃないかな。