若者よ、リスクを恐れるなよ
私は、昨年夏までは某総合商社の子会社の子会社(=孫会社)の役員をやっていましたが、昨年秋に再就職をし、今はちょっとオールドエコノミーな会社でIT部門の責任者をやっております。
某総合商社の子会社の子会社(=孫会社)は社員が20数名のベンチャーカンパニーでした。今、勤務している会社は東証一部上場で、就職してから勤めた中では、売上高、総資産、社員数共に一番大きな規模の会社です。
再就職して五か月ほどが経ち、最近、20代の若手社員とコミュニケーションをするようになりました。で、最近こんなやりとりがありました。
私、この先、3年間で取り組むべきIT投資について、20代の若手社員三人に自由にアイデア出しするよう、ブレストの時間を一時間取りました。そしたら全員無言。一人ずつ指名をしても、何をやりたいのか、何をやるべきなのか、さっぱりアイデアが出てこない。仕方がないから、私が思いつきで3つほどアイデアを述べたところ。そのうち一番若い男子がぼそっと言った言葉がこれ。
「うさぎさん、うちの会社の営業利益規模で、このクラスの投資はいかがなものでしょう」と。
‥‥はぁ? 目が点。
キミは取締役かっ! それは役員が考えることだよ。キミらに求められているのは、ぶっ飛んだアイデアなの!
うーむ。
で、最近、彼らとFacebookでつながって一つわかったことは(私、仕事はFacebook、ピアノはミクシィと分けてます)、みんな一橋大とか筑波大とか、やたらと偏差値の高い国立大の出身であること。道理でお利口&よい子なはずだ。ここ10年の就職難で、お利口&よい子ばかり採用しちゃったのかな。
長くて厳しい就職戦線を突破したので、みんな、なるべく平穏に日々を過ごしたいのだろうか。とにかくリスクを取りたがらない。
プロ野球、一流のバッターだって打率三割です。私だって、この10年、さまざまなプロジェクトに関わったけど、打率は三割弱だったと思う。10回打席に立って7回は空振り。だけど、打席に立ってバットを振らない限り、塁には出られないのだよ。
20代の後輩たちよ。
とにかく打席に立つこと。
ボールが飛んできたらバットを振ること。
三振するなら見逃しでなく、空振りすること。
キミたちにリスクなんてないのだよ。