ナクソス社、ハイマン会長インタビュー記事
トップアーティストのインタビューはあふれているけど、音楽ビジネスのトップランナーのインタビューってあまり目にすることがない。お昼間モード(=情報通信業モード)でネタを収集していると、ナクソス社の会長のインタビューがあった。以下は要点。
ナクソス(NAXOS)は、10年ほど前まではマニア向けのレコードレーベルとしてニッチな存在であったが、今やクラシック音楽のネット配信世界最大手。私がもっとも注目する情報通信カンパニーです。ナクソス、今後の展開に期待!
日経産業新聞「クラウド基盤をいかす 海外企業に聞く」
3年前まではダウンロードが中心だったが、今はネットの高速化でサブスクリプション(課金視聴)が一番伸びていて、前年比25%増。
収益モデルは広告モデル。無料配信もあるが、クラシックファンならお金を払ってくれると考え、有料課金にこだわっている。学校など施設経由で利用する場合が多く、そのような法人に課金している。契約法人は世界で4,000社、利用者は70,000人。米英独など15か国が相手。映像が見られる多機能携帯端末が登場したことで、バレエやオペラもネットから視聴できるようにした。iPad向けに音楽と作家についての読み物を一緒に視聴できるeブックスの提供も始めた。ネット環境の進化が音楽の楽しみ方を劇的に変えた。
ネット配信の違法コピーについて。楽曲は我々が録音したものを提供、権利者団体に必要な料金も納めている。配信先は公的機関が多く、違法コピーの問題はあまりないが、監視機能は持っている。劇場は演奏案内をネット公開しているのでグーグルの検索機能で追跡できる。
売上高は年間で約1億1000万ドルで、日本のシェアは5~10%。しかし、日本は極めて重要な市場。携帯端末向けに音楽をネット配信したり、コンサートチケットをバーコードで提供したり、先進的な技術を持っている。クラウドや携帯端末で再び事業が面白くなってきた。
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