ショパンは「猪鹿蝶」「青短」的な選曲が好きだ
日陰の「役」が好き
ショパンの三つの新練習曲、三つまとめてレパートリーにしたいのだけど、年初より忙しく、あと一曲、変ニ長調をなかなか練習できない。何だか一年に一曲のペースです。
師匠からは、新練習曲よりも「12の練習曲 Op.10-6」を勧められている。でも、三つのうち一曲置いてけぼりにするのは何だか気持ちが悪いんです。
三つの新練習曲は、三つ揃って「役」である気がするのです。
ところで、私、花札が結構好きなんです。今年もお正月は花札三昧でした。
で、昔から、なぜだか20点札が揃う「五光」や「四光」より、10点札の「猪鹿蝶」や5点札の「青短」が揃った方がうれしかったりします。
同じく、マージャンの役満だと「国士無双」や「大三元」よりも「緑一色」を目指してしまいます。
きっと、日の光が当たる「役」よりも、日陰の「役」の方が心惹かれるのかもしれません。
バラードで「四光」
なんて考えると、ショパンの四つのバラードなんて、花札でいうと「四光」ですね。以前、ショパンのバラード四姉妹論を唱えましたが、花札だとこんな感じでしょうか。
バラード 第1番 = 坊主に月
バラード 第2番 = 桐に鳳凰
バラード 第3番 = 松に鶴
バラード 第4番 = 桜に幕
幻想曲 = 柳に小野道風
この五曲でリサイタルをすれば、まさに「五光」のラインナップですね!
三つの新練習曲は「青短」
その点、三つの新練習曲って「青短」っぽい印象があります。
第1番 ヘ短調 = 紅葉に青短
第2番 変ニ長調 = 菊に青短
第3番 変イ長調 = 牡丹に青短
「青短」、地味だけど惹かれるんだな。
ポロネーズの「猪鹿蝶」
じゃ、「猪鹿蝶」はなんだろう?
ポロネーズ 嬰ヘ短調 作品44 = 紅葉に鹿
英雄ポロネーズ 変イ長調 作品53 = 萩に猪
幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61 = 牡丹に蝶
かな。あは。
華やかな「花見で一杯」
あと、
アンダンテスピアナート = 菊に盃
と
華麗なる大ポロネーズ = 桜に幕
は、「花見で一杯」とかね。
というわけで、2010年、必ず「青短」を成立させたいのです。