六歳の私が幼稚園のお遊戯会で学んだこと
で、いざ、本番前のできごと。
先生が、ステージ裏で、いきなり色画用紙で作った仮面ライダーのお面を、私の頭にかぶせました。リハーサルでも、スモッグを着て練習しており、本番でお面をかぶるなんて聞いていませんでした。そのお面は、頭の裏側を回したゴムひもがとても緩くて、ステージに出る前、今にも外れそうな嫌な予感がしました。仮面ライダーのテーマソングが流れて、いざ踊り始めたものの、私は、お面が外れないか気になって仕方ありませんでした。
案の定、お面はテーマソングの一番が終わった頃に、頭から外れてしまいました。お面が外れ落ちたときに、客席のお母さんたちが「ハハっ」と笑いました。今、思うと、外れた姿が愛嬌があって、きっと可愛かったのでしょう。ところが、踊っている私は「あぁ、お母さんたちに笑われた!」と恥ずかしい思いがいっぱいで、「早くこんなステージ終わってくれよ!」と泣きそうな気分になったのを覚えています。
このお遊戯会のモノクロ写真では、みんな手を上げているのに、私一人、タイミングがずれて踊っていて、私は見る度、苦い思いがよみがえります。
ともかく、六歳のお遊戯会で私が学んだことは、
リハーサルは、必ず本番の衣装でのぞめ!
ということでした。
とはいっても、ちゃんとした衣装は、結婚式のときに作ったタキシードしか持っていないので、逆手にとって「普段のジャケット、靴で本番に臨む」がよいのでは、と、最近、考えております。
ところで、クラシックピアノだと、女性はステージで華麗なドレスを身にまといますが、あれ、緊張したりしないのでしょうか?
男性は、普段、仕事でスーツやジャケットを着ているので、あまり違和感ないのですが、女性にとっては、どう考えても非日常な服装ですよね。派手なドレスと高いヒールを履くと、いつもの自然体で弾けないと思うのですが‥‥。
実は本番前、こっそり家でドレスを着て練習しているのでしょうか?