ポリーニのシューマン「ダヴィッド同盟舞曲集」
一方、サントリーホールでは、夜7時からマウリィオ・ポリーニのリサイタルがありました。曲目は、彼の演奏がベストと思っているシューマンのピアノソナタ第3番ヘ短調 op.14「管弦楽のない協奏曲」と、10代の頃、ザルツブルグ音楽祭での緊張感あふれる録音でシェーンベルクの世界に誘われた「6つのピアノ小品 op.19」。どうしても聴きに行きたかったのだけど、役員が懇親会をさぼるわけにもいかず、後ろ髪を引かれる思いで諦めました。
そんなわけで、今夜はポリーニのシューマン、二枚組のアルバムを聴いております。
シューマン「ダヴィッド同盟舞曲集」/ユニバーサル ミュージック クラシック
ダヴィッド同盟舞曲集 op.6とピアノソナタ第3番ヘ短調 op.14「管弦楽のない協奏曲」、クライスレリアーナ op.16という大曲3曲に、アレグロ ロ短調 op.8、暁の歌op.133がカップリングされていて、シューマンな夜をすごすには最適な一枚。
中でも、重い重いタッチのピアノソナタ第3番は、その名のとおり「管弦楽のない協奏曲」。ポリーニが指揮するようなピアノ、一度、生で聴いてみたかった‥‥。クライスレリアーナも名演ですが、こちらはアンドラーシュ・シフの演奏の方が、文学的というか批評的というかエッセイ的というか、文体が流麗で好きかな。
二人の演奏するシューマン、北斗の拳のキャラクターでいうと、マウリィオ・ポリーニ=南斗六聖拳「将星」サウザーの鳳凰拳、アンドラーシュ・シフ=南斗六聖拳「義星」レイの水鳥拳って、感じでしょうかね。ちなみに、拳王ラオウはリヒテルですな。
追伸:
月曜はサントリーホールでクリスティアン・ツィメルマンのリサイタルが開かれていて、今週の赤坂は世界のピアノ演奏業界の中心地みたいです。