20年越しでバッハのシンフォニアが終了
バッハ/シンフォニア 第9番 ヘ短調(使用楽譜)
バッハ/シンフォニア 第14番 変ロ長調(使用楽譜)
ショパン/ノクターン 第1番 op.9-1 変ロ短調(使用楽譜)
ショパン/三つの新練習曲 第3番 変イ長調(使用楽譜)
夜9時からレッスン。夜7時半から渋谷のヤマハで1時間練習してから、レッスンへ出かける。10分前に着いたら、私の前は大学生のK君がレッスン中。ほかに一人、ピアノの先生が聴講に来ていた。他の人のレッスンを見るのはとても勉強になる。というわけで、私のレッスンも、K君&ピアノの先生が見学することに。夜9時から濃密な時間だった。
まず、来週のステップ向けのシンフォニアの変ロ長調から演奏。リズミカルに弾いたところ、先生からダメ出しが。のどかに弾かないと、とのこと。どうやら根本的に曲想の理解を間違っていたようだ。そうなると、一音の重みも変わってくるわけで、音の色を変えなきゃと、ちょっと混乱してしまった。ラストの三声部分も一声ずつ分解して、再度やり直し。ありゃりゃ、今週日曜に本番なのに、ここからやり直しかぁ。まぁ、早道はないので仕方がない。
ステップの自由曲は、ショパンのノクターン第一番。こちらは、一通り弾いたところ、淡白すぎる印象。憂いをこめて、メロディのフレーズを歌いこむ必要あり。歌いすぎるといやらしいし、さらりと弾くと淡白になるし、このバランスは本当に難しい。結局、録音・録画してチェックするしかないんだろうな。
シンフォニアのヘ短調は、「とてもよくできている」ということで、赤鉛筆で◎をいただく。いつも「バッハはいいわね」とおっしゃっていただく。これは、電子ピアノで音色を変えて、オルガンやチェンバロで弾いたり、ストリングスにしたりして練習しているのが効いているのだと思う。そうするとピアノで弾いていると、なかなか見えない声部がくっきりすることがある。
シューマンも、エッセイ『音楽の座右銘』の中で、「オルガンを弾く機会があったら逃さないように。タッチと演奏法に、粗雑な曖昧な点があると、てきめんに報いが現れる。この点で、オルガンほどよい楽器はない」、と述べているが、対位法の曲をオルガンで弾くのは、私のおすすめ練習法です。
一方、ショパンの新エチュードはまったくダメ。自分でも認識しているのだが、ショパンの音楽はアコースティックピアノのために書かれているので、アコースティックピアノじゃないと、音色の違いを再現できない。電子ピアノでも、全体の50パーセントくらいまではもっていけるけど、それ以上は、いくら電子ピアノで練習しても限界があること、痛切に感じる。結局、電子ピアノは、ハーフタッチやハーフペダルといった「中間のタッチ、トーン」が貧弱なので、微妙な音の変化が醸し出せないからだと思う(もしかしたら、自分ができないだけかもしれないけど)。なので、ある程度、弾きとおせるようになった後、自宅で電子ピアノで四日、スタジオのグランドピアノで一日、合計五日間練習をしても、結局は一日練習したことにすぎないのだと思う。
さてさて。もう結論は出ているから、解決策としては、毎日会社帰り(または出勤前)にスタジオで一時間練習をする。あるいは、一週間に三日、一日二時間スタジオで練習をする、しかないかな。
しかし、一週間3日だと、一年で50週だから150日。二時間2600円で年間39万円。三年間続けたら、グランドピアノが一台購入できるよ‥‥うーむ。
ま、とにもかくにも、今日、シンフォニアのヘ短調に◎をいただいて、全15曲が終了した。インベンションを始めたのが中学三年の頃だったので、あしかけ20年以上かかったことになる(その間、20年間ブランクがあったけど)。一つの曲集を終わらせるというのは、気持ちがいいものだ。
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