バード「カトリック幻想曲 第1番」by Maxwell Steer
金曜の夜です。気分を変えてルネサンス時代の音楽でもどうでしょうか。イギリスのエリザベス朝時代の大作曲家、ウィリアム・バードの"Canonic Fantasia 1″です。「カトリック幻想曲 第1番」と訳すのがいいのかな。「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」に収められた2曲の小品の最初の曲、と書かれてました。
バードは、今でこそ「ブリタニア音楽の父」と呼ばれていますが、生前はカトリック教徒であったので、イギリス国教会とカトリックが対立する当時、国教会から弾圧を受けてロンドンから疎開するなど、大変な思いをしたようです。この曲を聴くと、ロンドン郊外、昔ながらのお屋敷が点在する、のどかな田舎の散歩道を思い出しました。イギリス出身の作曲家って、バードのほかは、ギボンズ、パーセル、ブリテンくらいしか、思い浮かびませんが、ドイツでもイタリアでもフランスでもない、不思議な空気感がありますね。
演奏/グスタフ・レオンハルト
レーベル/BMG JAPAN
イギリス音楽の黄金期における鍵盤音楽`ヴァージナル音楽`をグスタフ・レオンハルトがチェンバロで今に蘇らせた名盤。この時代を代表する鍵盤音楽作曲家の名曲を彼らが愛用したリュッカースの銘器の理想的な響きと奏法で再現。(Amazonより)