感想/迫昭嘉 - 藝大リサイタルシリーズ
先週の出来事。
フィンガートレーニングの先生に、レッスン後に「これ、行く?」とチケットをもらったのが、東京芸大奏楽堂で行われる迫教授のリサイタル。「兄なの」‥‥ええっ! 先生、迫教授の妹さんだったんですか! びっくり!
というわけで9月9日(火)、仕事を6時に終えて上野へ。夜の国立西洋美術館から東京芸大の道は静かでいい感じ。
曲目は、
ベートーヴェン/ピアノソナタ第28番 イ長調 Op.101
シューマン/幻想曲 ハ長調 Op.17
リスト/ピアノソナタ ロ短調
オードブルもスープもなし、メインディッシュ3皿というヘヴィなメニューでした。
曲目が曲目だけに、奏楽堂のロビーは、どこか浮世離れした観客ばかり。サントリーホールやオーチャードホールとはまったく違った雰囲気でした。
さて、迫昭嘉教授の演奏。一言でいうと「ピアノを指揮している」または「指揮者がピアノを弾いている」という印象でした。すごく離れた場所からソナタ全体を俯瞰して、冷静に組み立ていく「設計思想」のようなものを感じました。
リストのピアノソナタなんて、もう交響詩をピアノで聴いてるみたいだった‥‥って終わってからパンフレットみたら、「私にはピアノソナタというより、むしろ交響詩のような印象が強い」という教授の解説が。やっぱりね。
圧巻は、アンコールのレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」の第3組曲イタリアーナ。ピアノなのに、弦楽アンサンブル聴いてるみたいでしたよー。すごいなー。
ただ、リサイタル全体が完全にディレクションされていて、ハプニング的な驚きはなかったです。迫先生って音楽監督指向なんだろうな、とか思いました。
しかし、2000円は安すぎ。
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