アンビエントの大家・ララージのピアノアルバム『SUN PIANO』
「アンビエント」という音楽ジャンルを定義したのはブライアン・イーノです(英語の“ambient music”を日本語に訳すと「環境音楽」という言葉になりますが、「環境音楽」と「アンビエント」の間には、私はちょっと差異があるような気が)。
ブライアン・イーノが1978年から1982年にかけて『アンビエント』というタイトルの4つのアルバムを発表し、ここから「アンビエント」という音楽ジャンルが始まりました。
- 『アンビエント1:ミュージック・フォー・エアポーツ』 – Ambient 1: Music for Airports(1978年)
- 『アンビエント2:ザ・プラトウ・オブ・ミラー』 – Ambient 2: The Plateaux of Mirror(1980年))
- 『アンビエント3:発光』 – Ambient 3: Day of Radiance(1980年)
- 『アンビエント4・オン・ランド』 – Ambient 4: On Land(1982年)
3枚目の「発光」は、ブライアン・イーノが、ニューヨークのワシントン・スクエア公園で演奏中のストリートミュージシャン・ララージ(Laraaji)を「発見」し、プロデュースしたアルバム。ララージは1943年生まれ。80歳を目前にして、今なおニューヨークを拠点に活動を続けるアンビエントの大家です。
彼の音楽は、私の場合、ツィター、ダルシマーによる神秘的な電子音楽が印象深く、ヒーリングや瞑想のイメージが強いです。ただ今回は、80歳を前にして、彼が幼少の頃、最初に触れた楽器であるアコースティックピアノに回帰し、三部作としてリリースされるそうです。
早速、7月にリリースされた第一弾の『SUN PIANO』を聴きました。
アンビエントというと、夜、暗い室内で聴く内省的な音楽のイメージがありますが、この『SUN PIANO』は、「太陽」というタイトルが示す通り、全編を通して真逆の開放的な雰囲気。
往年のウィンダム・ヒルレーベルのピアニスト、リズ・ストーリーやフィリップ・アーバーグを彷彿とさせる、明るくのびやかなソロピアノアルバムですよ。
第2弾、第3弾が楽しみです。
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