麦ねこが交通事故で亡くなりました
窓から家の外に出て交通事故に
どうも書く力、弾く力共に湧いてこず、ピアノもブログもお休み中ですが、一つ残念なご報告があります。
うちでは白黒柄の「鍵盤ねこ」と麦畑柄の「麦ねこ」、二匹の猫を飼っていました。
実は二週間ほど前、麦ねこが交通事故で亡くなりました。亡くなる数日前に、息子が家の二階の窓を開けっ放しにしていたところ、どうやらそこから脱走したようです。3日間ほど、家の周辺を探しても出てこず、人懐っこい猫だったので、誰かに引き取られてしまったのかな?と思っていました。
ところが、息子が深夜11時ごろ、アルバイト先から自転車で帰ってくるとき、自宅近くの道路に倒れている麦ねこを発見。クルマにはねられたようでした。
息子が泣きながら家に飛び込んできて事態を知り、あわてて現場に向かったところ、まだ体は温かくて血も鮮やか。しかし、もう息をしておらず死んだばかりでした。私が家に連れて帰り、ダンボールの中に保冷剤を入れてバスタオルを引き、亡骸を寝かせました。
それから、朝4時すぎまでかかって納得できる火葬場を探し、翌日夜7時半に、家族全員と次男のガールフレンドで麦ねこを見送りました。全員で骨上げをして、骨壷は家に持ち帰り、一番好きな居場所だった古い水屋箪笥の上に置いてあげました。
鍵盤ねこは感じるものがあるのか、時々、骨壷のそばで寝ています。
朝まで猫の火葬場を探す
麦ねこを急に亡くして、私が集中したのは火葬をどうするか?でした。キャンプ用の保冷剤を遺体の周囲に置いたものの、火葬場が予約できるかどうか自信がありませんでした。何しろ、初めての経験なので。
まず、やったのがGoogleで「猫 火葬」の検索すること。
そうすると、火葬車による自宅での葬儀の広告が多数出てきます。24時間対応ということで、最初、こちらの利用も考えて電話をかけてみたのですが、質問に対する回答が今ひとつ。さすがにご近所のことを考えると、少々気になります。数時間かけて、ペットの火葬車について調べたところ。いろいろと問題がわかりました。
移動火葬車(Wikipediaより)
24時間365日対応をうたう業者も少なくないが、参入に法規制が無かったことからトラブルも多発。2007年(平成19年)には業界団体として「日本ペット訪問火葬協会」が設立された。また、近年ではペット霊園なども含めて条例制定や法整備が進められており、移動火葬車の規制や運用違反への罰則を定めた自治体も存在する。
実際、ペットの火葬車は社会問題化したことにより、自主的な団体ができて適正な運用を目指しているようですが、やはりちゃんとした火葬場を探すことにしました。
で、最初に市の公設火葬場を調べたところ、動物は1日4体までしか取り扱っておらず、最終時間は16時終了。これでは家族全員で参加することができません。
それから、一時間ほどWebで調べたり電話をしたりして、19時半からでも立ち会いで火葬してもらえる場所を見つけました。「愛心ペットセレモニー」という火葬場。Webサイトを見るとよいところばかりではなく、デメリットもしっかり明記してあるところに信頼性を感じました。
実際、到着すると、お世辞にもきれいな火葬場ではありませんでしたが、初老の男性と黒猫が2人でやっていて、ヒトの火葬とまったく同じ流れで、2時間ほどかけて立ち会いできました。焼き終えた骨についても、「まだまだ成長過程だったのですね」「ここは事故で内出血した痕でしょうか」等、とてもていねいに説明をしてくれました。価格も良心的でした。
何だかもう一度、黒猫に会いに行きたくなる、絵本のテーマになりそうな不思議な火葬場でした。
網戸ロック、サッシロックをすぐに購入
とにかく、今回の失敗は家の窓を開けっ放しにしていたことです。ここについて、いまだに息子はすさまじく自分を責めています。
私も家のサッシ、網戸ストッパーという商品の存在を知っていながら、どうして早く買わなかったのだろうかと激しく後悔しています。鍵盤ねこが同じことにならないよう、慌ててストッパーを買いにホームセンターに出かけました。
家のほぼすべての窓に、この「サッシロック」「窓ロック」を二重に取り付けました。
もともと麦ねこは、半分野良だったのを子供がもらった「保護猫」 でした、私自身は、あまり積極的に猫を飼いたいとは思ってませんでした。もらった子猫の当初、なかなかうちの家族に慣れず、一年ほど一緒に暮らしてだんだんと声をかけてきたり、甘えてきたりするようになりました。そういう徐々に家族になっていく過程があったためか、亡くなってから二週間ほどどうも気分が晴れません。
これがペットロスというものでしょうか。まだ、そこにクーンクーンと鳴き声が聞こえてきそうです。
毎日欠かせず、骨壷と事故現場に花を活けてお祈りしつつ、「麦ねこ」の供養について二週間ほど考えました。答えとしては、もう一匹保護猫を引き取ることなのかな、とか、考えています。
下は、私が麦ねこ存命中の一番好きな写真。勉強する息子の問題集を見つめながら、「そこの回答、間違っているじゃない?」という瞳で見つめています。