雑誌『音楽の友』の付録、ハローキティトートバッグが謎だ
紙とインクのにおいが好き
『音楽の友』誌は毎号とはいわないまでも、ちょくちょく買っています。いろんなクラシック音楽雑誌があるけれど、編集方針がずーっと長年ぶれない、老舗の安定感が愛着の理由。
あと、においが好き。私、雑誌は結構読む方ですが、『音楽の友』誌の紙とインクのにおいは極上です。時々、思わず嗅いでしまうのですよ。なので、紙とインクはずっと変えないでほしい。
さて、今日は会社に近いカワイ表参道に出かけて、最新号を買おうとしたところ、なんかえらいデカい。本誌と小冊子、段ボールケースが、ナイロン袋に入って売られています。創刊75周年記念特大号ってことで、特別付録が付いていたのです。
で、その特別付録がですね。
クラシック音楽ファンのための「マエストロ・ハローキティ」トートバッグ
え、『音楽の友』誌にハローキティ! 女性誌ならともかく、なぜ?
私は雑誌だけでいいのに
私、ミッキーマウスとか、ハローキティとか、ファンシーなキャラクターグッズはあまり興味がありません。機動戦士ガンダムは好きですが、プラモデルを買うほどではありません。
なので「トートバッグはいらないんだけどな」と思いながらレジに進みました。すると、レジの店員はご丁寧にも、シゲルカワイの大型の手提げ袋に入れてくれました。何だかエラい買い物をしたように見えます。
自宅に帰って手提げ袋から出すと下のような感じ。私が欲しいのは本誌だけなのに。
キティちゃんのトートバッグ、やはり男性は持てない
ハローキティの付録、一応、開封してみました。
縦横のサイズは、楽譜がちょうど入るくらいの大きさ。厚さは、ヘンレ版のベートーヴェンのピアノソナタ集が2冊入るくらい(なんてマニアな説明なんだ)。生地はナイロンorポリエステル製でかなり丈夫に作られています。
しかし。うーん、デザインが微妙。
どうして、真っ黒なんでしょう。『音楽の友』誌を読んでいる大人向けにシックな色合いにしたのでしょうか。ハローキティのイラストがなければ、吉田カバンのトートバッグに見えなくもないです。しかし、ミッキーマウスならまだしも、ハローキティのトートバッグを、男性が持つのはかなり勇気が必要。
一応、息子に持たせてみました。うーん、やはり微妙ですね。
女性はどうなんでしょう? 同じブラックでも革の肌合いなら高級感がありますが、このトートバッグは心躍るでしょうか。
イラスト部分を拡大してみます。
黒いナイロンorポリエステル製のバッグに、ただハローキティのイラストを印刷しただけに見える。
うーむ、どうしてハローキティの付録を付けることになったんだろう。
- 既存の読者ではなく、新規読者を獲得したい
- 知名度の高いキャラクターグッズをインセンティブとして付録につけよう
- 幅広い年齢の女性に支持されるハローキティはどうだろう
- とはいえ、既存の読者も考え、赤、ピンク、白よりも、格調高い黒を採用
こんな感じで社内で企画が通ったのかな。しかし、ハローキティ目的の新規顧客は付録だけ買って本体は読まないだろし、私のような本誌目的の読者は置き場所、持って行き場に困るのでは?
いや、実は、クラシック音楽ファンの女性は、ハローキティのファン属性とマッチしている、というビッグデータの裏付けがあるやもしれません。
謎だ。
いずれにせよ、私がこのトートバッグを持っていたら「変なおじさん」なので、年末の門下のクリスマスパーティーのプレゼント交換用にとっておくとするか。