発表会の帰り道、電車を乗り過ごす
昨日、年に一度の発表会が終わりました。今年で9回目、古株です。同じ年に入門した幼稚園児だった女の子が、中学2年生。背丈も演奏も大きく成長していました。まったく成長のない私とは大違い。
今年も、いろいろとやらかしてしまった。反省多し。
年齢と共に暗譜が苦手になるという話を何人もの先輩から聞いており、嫌だなと思っていました。昨日も「あ」と飛んでしまい、フランソワ・クープランの「双生児」2小節ほど創作しました。左手のベースに合わせて、右手のメロディーを作るという。まぁ、思いっきりポジティブにいえば、即興演奏という奴ですね。
発表会の詳細は改めてレポートいたします。
さて、発表会終了後、物思いにふけりながら、ぼーっと電車に乗り込んだところ、それは高崎線の電車でした。高崎線に乗っても、自宅に帰れません。なのに覚えてないのです。なぜ、高崎線に乗ったのか。何となく来た電車に乗ってしまったんでしょうね。
で、座席に座って、iPhoneでシューマンのピアノソナタ 第1番(演奏は伊藤恵さん)を聴きながら、「加齢と記憶力の低下は逃れられないものだろうか」とか、「どうして暗譜が必要なのか」とか、ぼーっと考えているうちに、長大なシューマンのピアノソナタ 第1番の第4楽章が終わったんですね。
ふと周囲を見ると、何だか車内の乗客が妙に少ないのです。あ!と思ってドアの上の行き先掲示板に目をやると、電車は大宮駅を過ぎてずんずんと北に向かってますがな!
次の駅で慌てて飛び降りました。
暗いホーム。高崎線と宇都宮線って大宮駅を超えて北に向かうと、妙に駅の照明が暗いのですよ。それから寒い。最近では、暖房の効いた待合室がある駅ホームも多いですが、ここの駅にはありませんでした。
上りの行き先案内板を見ると、次の電車は25分後。この吹きっさらしの寒いホームで25分間待つのか。体も寒いけど、心も寒くなりました。
「20時21分発、伊東行き」って、伊豆半島まで行くのか。伊東に着くのは何時なんだ? などと考えながら電車を待つと、ようやく遠くに上りの電車のヘッドライトが。
何だか、中島みゆきやら松山千春の1970年代のナンバーを歌いそうになっちまった。
うう、1時間半も無駄してしまった。そんな発表会の帰り道でした。