第50回 金子勝子ピアノ教室発表会レポート(前編)
12月20日(日)にカワイ表参道で開かれた、金子勝子ピアノ教室発表会「第50回 飛翔コンサート」のレポートです。
開演は朝10時半。“本番機”のシゲルカワイに触れるべく、1時間前の9時半に到着したら、幹事のお母さんが「昨年からステージのリハーサルはなくなんったんです」とおっしゃる。
なんと! 本番機でのリハーサルなしで、いきなり弾くのはつらいなあ。と思っていたら、ビデオ撮影の方から、撮影位置の調整のため、ちょっと弾いてもらえませんか?というお言葉が。試し撮りを理由に、ちょっぴり弾かせてもらいました。
10時半、定刻通りに開演。私は幼稚園の年長の生徒から始める5人目までを聴いて、地下の練習室に移動。
今年の私の出番は第一部、12時半すぎの演奏。練習室で45分間、じっくり指慣らしをして2階のホール「パウゼ」に移動したら、早くも10分後に出番が。もう、弾くのか!とちょっぴり焦ったけれど、今回8回目の発表会なので、そんなに緊張することもなくステージへ。
最後の3小節前に崩れるとは!
今年の演奏曲は、ジャック・デュフリのクラヴサン曲集第4巻より「ラ・ポトゥワン」。この曲、ステージ初出しではなく、今年の2月、フォルテピアノで演奏しています。
なので、初めて特有の緊張感はなく、昨年同様、落ち着いて演奏を開始することができました。
これまで本番では、演奏開始直後に崩れることが時々ありました。飛行機と同じく、離陸時、事故の危険性が高いのです。特に今回のようなポリフォニックな楽曲は危険性高し。ただ、逆にいうと、一度、巡航モードに入ってしまえば、徐々に音楽に乗ることができるのですよ。なので、最初の出だしは舞台袖で十分にシミュレーションして、そのままステージに向かいました。
いやー、気持ちがいい。過去8回のステージで、一番、演奏をコントロールできているのを感じていました。途中、即興的に装飾音を入れる余裕までありました……最後の3小節前までは。
中間部の32分音符の速いパッセージもうまく弾いて、「あ、もう少しだ」と気を抜いたのでしょうか。最後の3小節前で、左手のメロディーの行方が分からなくなり、カタンカタンと崩れてしまったのです。
どうして! こんなところで崩れたことないのに!
いやはや、ポリフォニックな楽曲って怖いですね。だいたい左手から崩れるという典型的なパターンです。非常にもったいない終わり方をしてしまった。まぁ、昔のように、音楽を止めはしなかったですが。
やはり飛行機と同じく、「離陸(始まり)と着陸(終わり)に気をつけなければ!」。これが今回の教訓でございます。
演奏よりもDJに活路を見出すべき?
後で、客席に聞きに来ていたピアノ指導者の方にお伺いすると、「なんか、いきなり終わりましたね」と困惑の表情が。「うーん、もう一回、第一主題をリピートするという手もあったか」とか思いましたが、後の祭りです。
途中までとてもいい感じだったのに、とても悔しいっす。
同門の高校生男子からは「うさぎさん、よかったです。本当によかったです」とは言ってもらいましたが、「ああ、それは演奏じゃなく、楽曲がよかったんだよ。選曲は自信あるし!」なんて答えてしまった。
悔しすぎるわ。
まぁ、一週間が経過してポジティブに考えると、あそこの崩壊以外はやりたいこと、言いたいことは表現できてたかな。それに、毎度選曲はよいので、演奏するよりも、名曲喫茶の店長あるいはクラシック音楽のDJに進むべきか?なんて真剣に考えております。
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