実に3か月ぶり、師匠のレッスンレポート
忘れないうちに先週のレッスンの記録を残しておこう。
本当に久しぶりの師匠・金子勝子先生のレッスンだった。私、8月は旅行に出かけてピアノはお休みしていたし、9月は上期の締めで仕事がバタバタしていたし、10月に入ると今度は師匠がショパンコンクールでワルシャワに出かけられたりで、結局、前のレッスンから3か月も空いてしまった。
はや11月。来月は発表会だ。一年は本当に早い。
この日は発表会向けに2曲を持って行った。一曲はダラダラと続けているショパンの「練習曲 変ホ短調 作品10-6」、もう一曲はすでにできあがっているジャック・デュフリのクラヴサン曲「ラ・ポトゥワン」。
「ラ・ポトゥワン」は、チェンバロとフォルテピアノでは人前で弾いたことがあるけれど、モダンピアノでは弾いていなかった。あと2ヶ月弱で、ステージに出せて、何らかの挑戦(というほどのものでもないが)ができるとしたら、この曲をモダンピアノで美しく弾いてみるくらいしか思いつかない。「フレンチバロックをモダンピアノで」というのは、個人的なテーマだし。
師匠のショパンコンクールのおみやげ話を10分間ほどお聞きした後、レッスンスタート。
まず、ジャック・デュフリ「ラ・ポトゥワン」から。一度、最後まで弾き通した後、「とても音楽的に弾けている」と師匠。この曲はずいぶんと弾き込んでいる。数少ない「レパートリー」になっていると思う。
ただ、頭の拍が響いていない。すなわち指の支えが効いていない。しっかり打鍵した後、すぐに脱力。せっかくモダンピアノで演奏するのだから、「弦を叩く」というピアノ特有のアクションを活かした演奏をしなければ。
私は、この曲の冒頭はウナコルダを使用している。その後、動きのあるところでウナコルダを外して、全体のメリハリを持たせる設計。ただ、ウナコルダだからこそ、しっかり打鍵することと師匠。確かに、これではホールで伸びのない弱音になってしまいそうだ。いつものように、右手、左手のメロディーを連打で練習する。
次に、ショパンの「練習曲 変ホ短調 作品10-6」。
この曲のソプラノのメロディーはピアノだけれど、メゾフォルテくらいの気持ちで弾いた方がいいと。逆に中声部は抑制して。そのくらいメリハリをつけないと、ソプラノが引き立たない。なるほど。ずっとメロディーを弱音で弾くことばかり考えていた。ショパンもデュフリと同じくソプラノを連打で通した。
師匠・金子勝子先生が教えるピアノ音楽は「ホールで響いてなんぼ」。防音室でアップライトピアノで練習していると、どうしてもホールで演奏する感覚を忘れてしまう。定期的にピティナステップやら、オフ会やらに参加した方がよいのかもしれない。